東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構

Research03
農産物の放射性物質の移行過程の解明とそれに基づくリスクコミュニケーション

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    農産物の放射性物質の移行過程の解明とそれに基づくリスクコミュニケーション

研究概要

本研究は,農産物への低濃度放射性物質の移行過程を解明し,その結果に基づいた消費者への有効なリスクコミュニケーション方法を提案することを最終的な目的としている.

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研究目的

house_image震災以降,放射能汚染食品という,これまで日本の消費者にはほとんど認知されてこなかった新たな食品リスクが加わり,リスク認知構造,食への意識や態度, 食品選択行動に変化が生じた可能性が高い.これらの消費者行動ならびに消費者意識を考慮し,適切なリスクコミュニケーションを行う必要があるが,そのため には,まず,系統化されていない農産物への放射線の影響を詳細に検討する必要がある.
本研究では,露地・施設栽培にて,安全かつ持続的な作物生産を行うために,栽培圃場の放射性物質の曝露状況を把握すること,ならびに,その曝露環境で栽培 された農産物の部位別における蓄積量および可食部洗浄の効果に関する情報を集積し,リスクコミュニケーションのための基礎データを蓄積し,空間線量率と農 産物の放射線濃度,あるいは土壌-農産物への放射線核種の移行量の定量化を試みる.
また,放射線物質に関連する消費者のリスク認知行動を明らかにし,消費者認識を把握するとともに,アンケート調査にて食品安全ならびに放射性物質管理に関 する選択実験にて消費者評価を行い,知識・意識レベルグループに応じた農産物の安全性に対する有効なリスクコミュニケーション方法を提案する.

 

研究計画・方法

調査対象とする農産物は,葉菜類,果菜類および果樹類とし,研究は次の4つのステップに分けて実施する.
(1) 地域間比較のための栽培圃場の環境モニタリング(図2-①)
(2) 農産物内への放射性物質の移行過程の解明(図2-②)
(3) 消費者のリスク認知の把握(図2-③)
(4) リスクコミュニケーションの効果測定(図2-④)
このように大きく4 つのステップに分けて実施するが,それぞれについて下図のような実験および調査を設定する.

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